狼くんと放課後LOVE(仮)
「莉子!!莉子!!」
暗闇に染まった世界で走りながら夢中に莉子の名前を叫んだ。
どこだよ…!?
どこにいるんだよ!?
莉子のことだ。きっとどこかでまだ泣いてるはずだ。
早く探して話したい。
「莉子!!莉子!!」
気づいたら莉子の家の前まで来ていた。
とにかく、ケータイに電話しよう。
もしかしたらもう家に帰ってるかもしれない。
そう思いながらポケットを探った。けどあると思っていたケータイがない。どうやら家に忘れてきたようだ。
チクショウー。こんな時にケータイがないなんて。最悪だよ…。
莉子…いるなら顔を見せてくれよ。
俺の話を聞いてくれよ…。
莉子…。