狼くんと放課後LOVE(仮)
「ごめんなさい…ヤッパ…無理…すぐには…無理だよ…」
今のあたしに、宮崎くんを受け止められる余裕はない。
突き放された宮崎くんの体が、微かに震えてるのが視界の片隅に見えた。
宮崎くんを傷つけてしまった…。
「もう、俺のこと…嫌になった?」
俯いて、そう呟くように言った宮崎くんの言葉が悲しかった。
「ちがう…そうじゃない…」
イヤになんてならない。なれるはずがない。
「好き…だよ。宮崎くんのこと…大好き…」
その言葉に嘘はないよ。
「けど…」
「けど…なに?」
悲しみに染まった瞳で見つめられた心は、今まで一番痛く悲鳴を上げた。
「けど…ごめんなさい…。今は、どうしたらいいか分からないの…」
あたしは、どうやら自分で思ってたより頑固で融通がきかない性格みたいだ。
こんな時に知るなんてね…皮肉だよ。ホント…。