狼くんと放課後LOVE(仮)
「そっかぁ…ダメだったかぁ…」
「まぁね。けど、いいの」
「なんで?」
あんなに酒井くんのこと好きだったのにと前の席に座りながら「どうして?」と興味津々に聞いてきた。
「うぅーん…自分でもよく分からないんだけどさ…」
「うんうん」
「実は…他に気になる人が…できちゃった…」
あたしの言葉に「えっ!?誰!?」と大声で聞いてくる美穂。
同時にチャイムが鳴って先生が教室に入ってきた。
「あとで言うから」
そう言うと「絶対に教えてよね」と念を押して自分の席に戻っていった。
きっと美穂に宮崎くんのことを話たら驚くだろうなぁ…。
始まったSHR。先生の話を聞きながらそんな事を考えながら、あたしの視線は少し離れた席で頬杖ついてる宮崎くんばかりを見ていた。