狼くんと放課後LOVE(仮)
「あっ、おい!置いてくなよ!」
「早く来いよ」
後ろを振り返り俊輔にそう言った俺の視線は、すぐ目の前の雑貨屋のショーウィンドーに飾られているハートのネックレスをとらえた。
「これ…莉子に似合いそうだなぁ…」
「なに?これ莉子ちゃんにプレゼントするのか?」
「へ?あっ、まぁ…って!別にいいだろう」
「なに照れてんの今更。莉子ちゃんラブのクセに」
「うるせぇー」
放っておけと文句を言いながら歩き出した。
「いいんじゃね、あれ。もうすぐクリスマスだし。莉子ちゃんに似合うよ」
「あぁ、まぁーそうだな」
そう…もうすぐクリスマスなんだよな。
莉子と付き合い始めた頃、今年のクリスマスは莉子と過ごすと決めていた。
この願い…叶えられるのかな…?俺…。