狼くんと放課後LOVE(仮)


「お母さん!?」


「なに素っ頓狂な声出してるの?」


「えっ!?そんなこと言っても…なんで!?宮崎くんがここに…あたしの部屋にいるの!?しかも、なんでお母さん普通にしてるの!?」


ここに、あたしの部屋に宮崎くんがいるのに

至って普通のお母さんが不思議で仕方ない。


「なに言ってるの?莉子。あなたが家の近くで倒れたのを宮崎くんがここまで運んでくれたのよ。覚えてないの?」



「えっ!?宮崎くんがあたしを…ここまで…?」



「そうよ。お礼はもう言ったの?」



「えっ?まだ…」


そう答えるあたしに、早くお礼を言いなさいと言ったあと、宮崎くんに「本当に助かったわ」と話すお母さんの声を聞きながら


あたしの視線は終始、お母さんの話に頭を掻きながら頷いてる宮崎くんに釘付けになっていた。




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