狼くんと放課後LOVE(仮)

楽しい時間は、あっという間に過ぎていくのは本当で、色んな話をしながら帰っていたら、もうあたしの家の前まで来てしまった。



あぁーあ…。


もう家の前まで来ちゃった。もっと宮崎くんと一緒にいたかったのにな。



少しいじけた顔で宮崎くんの顔を見ていたら



「あのさぁ…」


どこかいつもと違う表情であたしを見つめる宮崎くん。


気のせいか、どこか落ち着かない様子で瞳をキョロキョロと動かしている。


「どうしたの?」


「あのさぁ…クリスマス…なんだけどさ…」



何か奥歯に挟まったような口振り。


もしかして…


「クリスマス…会えないの?」


不安になって聞いた。


「イヤっ!違うそうじゃなくて…」


違うんだぁ。良かった。初めてのクリスマスに会えないなんてショックが大きすぎるものね。




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