狼くんと放課後LOVE(仮)

「莉子…宮崎くんのどこが好きになったの?」


突然そんな事を聞かれて「えっ!?」と素っ頓狂な声を出して真っ赤になってるあたしに「いいじゃない。教えてよ」とニヤニヤ顔で聞いてきた美穂。


「エェーと…答えなくちゃ…ダメ?」


「うん。モチ」


有無を言わせない瞳で見つめられて観念したあたし。



「うぅ…ん…優しい…ところかな…」

「ふぅーん。あとは?」


「あとは…手がね…」


「手?」


「うん。手が…スッゴくあったかくて…優しかったの」


そう、あの日、あたしを立たせてくれた宮崎くんの手のぬくもりがあったかくて、優しくて…安心できたんだ。



「なんか…変な話だけど、守られてるって気持ちになっちゃったんだよね」


アハハハァそんなことないのにねと笑った。




< 63 / 236 >

この作品をシェア

pagetop