狼くんと放課後LOVE(仮)
あたしにとって、美穂の存在はかなり大きい。
入学したての頃、元々人見知りの性格でクラスに馴染めないでいたあたしに、声をかけてくれたのが美穂だったんだ。
美穂のおかげで、あたしは楽しい日々を過ごせているから。
教室に戻る途中、青木くんとすれ違った。
瞬間、青木くんの視線が美穂を見ていたのに気づいた。
何も言わないけど…きっと、美穂も気づいてるはず。
「ねぇ、美穂」
「なに?」
「あたしも、美穂の幸せ祈ってるから」
「莉子…うん。ありがとう」