狼くんと放課後LOVE(仮)
楽しい時間こそ、あっという間に過ぎていく。
それは本当なんだなと気づいた。
「あそこなんだ、あたしの家」
見えてきたオレンジ色の屋根を指差して言った。
学校から家まで徒歩で20分ほどの道のり。普段はもっと長く感じていたのに、きょうは10分以上も短く感じるよ。
「そっかぁ…」
「うん」
離れる事が名残惜しい。宮崎くんもそう思ってくれているのか…?
繋いだ手は、そのまま放そうとしなかった。