狼くんと放課後LOVE(仮)
キミとの距離
【莉子side】
宮崎くんと付き合いはじめて2週間が過ぎた。
この2週間の間
少しずつ、少しずつゆっくりと宮崎くんとの距離が近づいてきた気がする。
教室では、なんだか恥ずかしくて、互いに意識して余り話さないけど
放課後になると、離れていた距離を縮めるように肩を並べて帰る。
この時間が毎日待ち遠しくて堪らない。
「莉子」
「なに?」
「別に。ただ呼んでみただけ」
イタズラっぽい顔で笑いながら、あたしの髪をクシャリとする宮崎くん。
「もう、やめてようぉー」
文句言いながらも実は嬉しかったりする。
あたしに構ってくれる宮崎くんの笑顔がたくさん見れるなら
どんなに髪がグシャグシャになっても構わない。
そう思ってしまうあたしはカナリの重傷みたいだ。