狼くんと放課後LOVE(仮)
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「莉子…聞いてる?莉子?」
「えっ?なに?」
「どうした?疲れた?」
心配そうな瞳で優しく見つめる宮崎くん。
「うぅん。ただボーとしてただけ。ごめん、心配かけて」
やだ…あたしなにボーとしてるんだろう?
いま宮崎くんと一緒にいるのに…。
“青木くんとキスしちゃった”
美穂の言葉がグルグル回った。
キス…か…。
あたしも、いつか宮崎くんとキス…しちゃうのかな?
「莉子?」
思わず、そうあたしの名前を呼ぶ宮崎くんの唇を見つめた。
ふと、宮崎くんとキスしてる自分の姿が頭に浮かんで、恥ずかしくなって慌てて掻き消した。