Memory with you〜陽はまた昇り繰り返して逝く〜

「あっ、陽ちゃん、信二君！」


遠くから僕たちに気付いて手を振る佳菜の横にはふたりの男がいた。


一人はうちのクラスの担任が３日前に倒れ、その代わりにやってきた臨時教師の･･･確か黒川だったかな？


「おい、あいつだ！
佳菜ちゃんの隣にいるやつ」


コソコソっと教えてくれたのが信二が言っていた背が高くてイケメンの高野賢一だ！


しかし自分でイケメンと認めてる辺りが悲しい･･･。


「誰？」


そう佳菜に質問したのがわかった。


「あっ、紹介しますね。
幼なじみの陽介とその親友の信二君です。」


「君が噂の陽介君かぁ！
僕は高野賢一、よろしくね！」


高野はそう言うと爽やかな笑顔で手を差し延べてきた。


握手を終えると佳菜をチラッと見た。


僕の前では見せたことのないような笑顔で高野と話している。


-ズキッ-


急に胸が痛む。