春の空
とりあえずだが、その日の朝のチャイムが鳴るまでの間は、
亮太との他愛もない雑談で終わったのだった。
この時にはもうほとんどの生徒が教室にそろっていた。
そして、チャイムの三分後ぐらい後に担任と思われる先生が教室に入って来た。
五十後半ぐらいのおっとりとしている初老の先生だ。
おそらく、彼は、社会の森田であろう。
自分が一年生の時に、社会を受け持ってもらっていたから覚えている。
しかし、担任の事など今の雄二にはどうでも良かった。
問題は隣の男子が一日目から遅刻してきていることである。
森田が赤石は休みだ、と報告して来ないということは、たぶん遅刻ということだろう。
「えー、赤石祐樹君はまだ来てないのかね?初日だと言うのにまったく…。」
森田が、若干不満そうに告げる。
そりゃそうだ。自分の受け持つ生徒が、いきなり遅刻をしてきたら、
先が思いやられるに違いないはずだ。
雄二は隣の男子がどういう人なのかはイマイチ分からないが、
とりあえず、分かったことは、“赤石祐樹”は三年の初日から遅刻をしてくる
バカだということだけだった。
亮太との他愛もない雑談で終わったのだった。
この時にはもうほとんどの生徒が教室にそろっていた。
そして、チャイムの三分後ぐらい後に担任と思われる先生が教室に入って来た。
五十後半ぐらいのおっとりとしている初老の先生だ。
おそらく、彼は、社会の森田であろう。
自分が一年生の時に、社会を受け持ってもらっていたから覚えている。
しかし、担任の事など今の雄二にはどうでも良かった。
問題は隣の男子が一日目から遅刻してきていることである。
森田が赤石は休みだ、と報告して来ないということは、たぶん遅刻ということだろう。
「えー、赤石祐樹君はまだ来てないのかね?初日だと言うのにまったく…。」
森田が、若干不満そうに告げる。
そりゃそうだ。自分の受け持つ生徒が、いきなり遅刻をしてきたら、
先が思いやられるに違いないはずだ。
雄二は隣の男子がどういう人なのかはイマイチ分からないが、
とりあえず、分かったことは、“赤石祐樹”は三年の初日から遅刻をしてくる
バカだということだけだった。