マスク・ドール
「ウチは確かに人成らざるモノの担当だけど…コレって明らかに違うわね」

ヒミカは目を細め、右手を上げる。

すると右手には黒い紋様が浮かび、ヒミカの手から離れ、黒き薙刀となった。

2メートルもあり、太い薙刀を持ち、ヒミカは構える。

「日本製…ではないわね。外国のモノ…。チッ、魔女絡みか」

忌々しく呟くと同時に地を蹴り、『人形』に薙刀を振り下ろした。

がきんっ!

しかし薙刀は人形のクロスした腕に止められた。

「へぇ。ウチの血族特製の武器を止めるなんて、やるじゃない」

ヒミカは更に力を込める。

ぐぐぐっ…!と押されるも、『人形』は片足を上げ、ヒミカの胴体を蹴りつけようとした。

だが寸前でヒミカは離れた。

「動きも体格にしては素早い。高性能か最新式か知らないけど、話が通じればいいわね」

一定の距離を取り、薙刀の刃を下ろす。

「あのさぁ、聞きたいことがあるんだけど」
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