マスク・ドール
「そうね。まさかあんないろいろな機能が増しているとは思わなかったもの」

「正直なところを言えば、今回はマノンさんに助けられたようなものですしね」

「力不足は言い訳できませんし…」

神妙な顔になる三人の顔を見て、マカは苦笑した。

「まっ、何はともあれ、『マスク・ドール』は破壊できた。ソウマに連絡して、ここの調査をしてもらおう」

「そうね」

「あと本家の方にも連絡が必要ですね」

「調査団の方も、準備してきます」

三人が慌てて動き出すのを見ながら、マカは二階の窓から月を見上げた。

「魔女か…。リリスがこっちに来た理由が、何となく分かってきたな」

三人には聞こえぬよう、低く呟き、マカは唇を噛んだ。
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