マスク・ドール
「お前を造ったのはリリスの一族だと言ったな? ならあの『マスク・ドール』を造ったのも、リリスの一族か?」

『…ええ、そうよ』

マリーの言葉に、ハズミとマミヤ、そしてソウマは息を飲んだ。

「やはりな…」

ルナから『マスク・ドール』のことを聞いた時から、思っていた。

マリーの存在とよく似ている、と。

ならば同じ一族が関わっていると考えるのが、自然だった。

「リリスが日本へ来たのは、私が目的だな?」

マカは静かに、だが強い意思を込めて言った。

『恐らく、は…』

歯切れ悪く、マリーは答えた。

「それはリリスの一族の意思か? それともリリス個人の意思か?」

『多分…どちらも。あなたのことは、人成らざるモノ達の間で、かなり噂になっていたから…」
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