イケメン学園~秘密の甘い恋~
「それで、あのとき・・・。」
きっと、おじいちゃんが電話に出たことを言っているのだろう。
「うん。でね、今度・・・父母参観あるでしょ?あたし、そのときなんだか寂しかった。だって、みんな、すごく楽しそうに話してたから。そして、何か衝きつけられたような気がした。」
「そっか。」
「あたし、ずっとおばあちゃんとおじいちゃんに迷惑かけてきた。親が亡くなってから、あたしはずっと一人で暮らしていた。でも、毎日のようにおばあちゃんとおじいちゃんの顔見に行ってた。でも、あたしが大きくなるにつれ、お金も掛かってきて、あたしのために働き始めたんだ。それを見てたあたしは・・・なんだか邪魔者のような気がして。」
「うん。」
「この学校だって、快く勧めてくれた。今、ここにいられるのも二人のおかげ。でも・・・今回、久しぶりの二人と顔を合わせて・・・あたしの知らなかったこと、いっぱい聞いた。それで、中学の親友にもあたしのこと大切に思ってくれていた人もあたしに教えてくれた。親がいなくても愛されてるってすごいことだって。」
「そうだな。親がいない分、ものすごい愛をもらえる。」
「だから、親がいないこと別に今はどうも思っていないよ?ただ・・・みんなに気を遣わせそうで嫌だった。」