よ つ の は
「―あれぇ、サクラちゃん! 久しぶりだねー、元気にしてた?!」

「あ、良治さん お久しぶりです。 はい、元気ですょ!
急に 部活を辞めてしまって、それから何のごあいさつも無くて… 何だかごめんなさい」

「いいよぉー、元気そうで良かったぁ!
あれっ…? で、ミヤビが話してた相談って何だっけ?」

「いゃ、だからさ…
ウチのバンドも歌がマンネリだなって… 」

「あー そうそぅ! そうだったね。
えっ… で、それとサクラちゃんと何の関係が… 」

「いや、だからさぁ…人の話は 最後まで聞けっつーの!
それで、実はサクラちゃんにウチのバンドボーカルになってもらおうと思ってさ!」

「ぁん? 何だよそれ…
じゃあお前は どうすんだよ?」

「あー俺? 俺は今まで通りギター弾くし、コーラス位はやるよ」

「ぇえっ… でもそんな急にボーカルって…
僕、ミヤビの歌声 すごくいいと思うよ?
今のままでも十分だと思うけどな…」

「ありがとな 良治。
でもさ、とりあえずは聞いてみてくんないかな? 返事はそのあとでも いいだろ? なっ?」

「僕は いいけど… 熊さんが…」


「ふんっ…  好きにしな… 」

「よしっ、じゃあ決まりっ!」
< 112 / 215 >

この作品をシェア

pagetop