よ つ の は

― 放課後


―キーン コーン カーン コーン…

「じゃあサクラちゃん、また月曜日ねーっ！」

「あ、美里ちゃん ばいはぁい！」



―あっ、あれって…
私が目にしたのは、校門のかげに隠れている“つもり”のミヤビだった…

クスッ…、さては今朝の仕返しのつもりだなぁー？
その時、私の中に２つの選択肢が浮かんだ。

１）気付いてないフリをして、びっくりしてあげる。
２）裏から回って、逆にミヤビをびっくりさせる。

ふふっ…、決ぃーめたっ！



―…
「―わあっ！！」

「ぅうおぁっ！！！ ビックリしたぁーっ！！
ってか、何でサクラが後ろに居んだよっ？！！」

「えっへへー、おぬし… まだまだじゃのぉー？！」

「あぁーっ、またヤラレたぁー！
くっそぉー、サクラには敵わないよなぁ…」

「あはっ！ 私の勝ちぃ〜っ！
ねぇねぇ、じゃあ勝った私の言うこと 何でも一個 聞いてくれる？！」

「えーっ、そんなの急にズルイじゃんかー！
だいたい、何でもって言われてもなぁ…」

「えぇー いいじゃん、いいじゃん！
そんなに無理な お願いはしないからっ！ ねっ？！」

「うーん…、じゃあ いいよ！
あ、お手柔らかにねっ…！」