よ つ の は
―…ガチャ!!
「もうっ! 何度言ったら分かるんですかっ!
ここは病院なんですから静かにして下さいっ!!」  バタンッ!!…―


「ぁ…、 また怒られちゃったねぇ…」

「クスクスッ…、もぅ ミヤビが私のこと からかうからだよっ!」

「シーッ…! また怒られちゃうよっ!」

「クスッ、はぁーいっ!」


そのあとも、私は途中まで書き終えていた詞をミヤビに見てもらったり、ミヤビが入院してから病院内でよく見かける“謎の萌え系オタク「モエラ君」”の、おもしろい話しを聞いたりしながら、時間が経つのも忘れて 話し続けていた。
何だか、いつもの登下校や、日曜日のデートとは違って、まるで一緒に同棲をしてるみたいで とっても楽しかった…。



―…
「えーっ、うっそだぁー!」

「ほっ…、ほんとだもんっ!
だってこの前も、私 見たんだからっ!」

「いやいや、そんな人間 聞いたことないよっ!」

「ほんとだってばー。
その人 普通の自転車なのにバスよりも速いんだよ? すごいんだから!
気がつくと、アッというまに もう見えなくなっちゃうんだもんっ!」

「ほんとかなぁー?!
じゃあさ、こんど俺が退院したら… 」


―コンコンッ!
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