よ つ の は
―コンコンッ

「ミヤビー 入るよっ」

「おーぅ、サクラ
いつも来てもらって、なんか申し訳ないなぁ…」

「なに言ってるのー 私がミヤビに会いたいから来てるんだって。
変に気をつかわれた方が 困っちゃうょ… 」

「そっか、そうだったね… ごめんごめん!」

「そう!今日ね、みんながミヤビ元気?って心配してたょ!」

「へぇー 珍しい…、あいつらが俺の心配ねぇ…
まぁ、どうせ俺の心配っていうより ライブの心配って感じだろうけどな 」

「そんなことないょ?
部長さんは やっぱり軽音部の部長だから、ちょっとは気にしてたけど…
熊さんや良治さんは、ちゃんとミヤビのこと 心配してたもんっ」

「そっか、 まぁ…あいつらも、根はいいやつらだからなっ!」


―…
私も、ミヤビがライブ本番までに退院できるのか、正直 気にはなっていた…
もともと このバンドに私を誘ってくれたのはミヤビだし、初めてのライブステージに立つ時に、ミヤビが側にいてくれないのは、やっぱり不安だった…。

でも…、ミヤビの性格を考えると、退院のことは あまり聞けない…
ミヤビのことだから、私が あまりにも聞きすぎたら、きっと焦らせてしまうだけだから…



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