よ つ の は
「あーぁ… 言っちゃった。
知らないよー、そのせいで 叶わなかったら…」

「あはっ、大丈夫だもん!
だって私は、絶対にミヤビの お嫁さんになるんだもん!
間違いなく叶うから、心配ないもんねー!」

「あのさぁ…、絶対に叶うことを、わざわざ大晦日にお願いするって時点で 間違ってると思うんだけどなぁ…」

「いいじゃーん、私とミヤビが幸せなことを、神様にだって言いたいんだもんっ!」

「そりゃ、神様も ありがた迷惑だろうね…」



「クシュンッ!」

「あっ、大丈夫かサクラ?
寒いなら、上着かすよ?」

「ぅうん、いいょ… そしたら今度は、ミヤビが風邪ひいちゃうもん…
ちょっと手が寒いだけだから… 大丈夫だょ」


―…パッ
「あっ… 」

「どう? これなら少しは寒くないだろ?」

「うん… あったかぁい…」
ミヤビは私の手を引いて、冷えた私の右手を自分のコートのポケットの中に、そっとすべり込ませてくれた…
その中は、温かさダケじゃなく ミヤビの愛が いっぱいつまってたよね…。


「あっ、サクラ もうすぐだよっ!」

「うんっ!」





― 5、4、3、2、1…
「ハッピーニューイヤー!!」



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