よ つ の は
「す… すまねぇ 熊さん!」

―ブォンォン!
   ブゥンブウウゥゥ…


俺はただ、君の事を守りたかった…
そう、全ての事から…
でもそれは、君にとっては ただの束縛でしかなかった…

もっと君の事を信じてあげられていたなら…

もっと君の事を 自由にしてあげられていたなら…

もっと君の気持を 分かってあげられていたなら…

君と出会えて、俺は変わったはずなのに…
気付けばいつからか、間違った方向に走り続けちまってた…


初めて君を見た時、俺は一瞬で君を好きになった。

君が携帯で写真を撮ったり、携帯で音楽を聞いたりしていたのを見た時、君の事がもっと好きになった。

俺がちょっとした事を言っただけで、すごく喜んでくれたり、無邪気に笑ってくれたりする そんな君が大好きだった。

どんなに辛い時でも、いつも俺のとなりで笑って励ましてくれた、その笑顔が大切だった。




まだ間に合うかもしれない…

後戻りだって 出来るかもしれない…

あきらめたら、もうそれで全てが無くなっちまう…

全てが 悲しみに流されちまう前に…

戻らなきゃ…

あの夏に…

君の幸せそうな笑顔が となりに居た、あの日々に…





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