よ つ の は
動揺
* 雅 side *
―… 結局、俺は一睡も出来ないまま、海で夜を明かした。
普段なら 嫌っていた昇る太陽でさえ、今日は何だか清々しく感じた。
昨夜の月とは少し違う 朝焼けの光…
水面に映る そのオレンジに、俺は心奪をわれた。
― へぇ… こうやって改めて見てみると、意外に日の光も綺麗なもんだな…。
その濁り無い 輝きに、俺は 心の中にある 初めての“恋心”を、そっと重ね合わせていた。
「 ― さてと…、そろそろ行かねぇとな。
これで遅刻でもしたら またUKのカミナリくらっちまうしね」
音も無く、ただ静かに昇り続ける太陽を背に、俺は 形の無い期待を胸に抱きながら バイクを走らせていた。
寄せる波の音が 遠ざかる…
その波の音に 今までの自分を流してしまおう…
―… ちょっとだけ、自分に素直になってみてもいいよな…
そう思いながら…。
―… 数時間後
歓迎会の会場は、みんなが良く利用しているカラオケボックス。
そこのパーティールームを UKが貸し切ったらしい。
「さすがにまだ ちょっと早かったかな…」
集合時間は、確か15時…
携帯を取り出してみる…
―『11:22』…。
は… 早すぎだな…。
―… 結局、俺は一睡も出来ないまま、海で夜を明かした。
普段なら 嫌っていた昇る太陽でさえ、今日は何だか清々しく感じた。
昨夜の月とは少し違う 朝焼けの光…
水面に映る そのオレンジに、俺は心奪をわれた。
― へぇ… こうやって改めて見てみると、意外に日の光も綺麗なもんだな…。
その濁り無い 輝きに、俺は 心の中にある 初めての“恋心”を、そっと重ね合わせていた。
「 ― さてと…、そろそろ行かねぇとな。
これで遅刻でもしたら またUKのカミナリくらっちまうしね」
音も無く、ただ静かに昇り続ける太陽を背に、俺は 形の無い期待を胸に抱きながら バイクを走らせていた。
寄せる波の音が 遠ざかる…
その波の音に 今までの自分を流してしまおう…
―… ちょっとだけ、自分に素直になってみてもいいよな…
そう思いながら…。
―… 数時間後
歓迎会の会場は、みんなが良く利用しているカラオケボックス。
そこのパーティールームを UKが貸し切ったらしい。
「さすがにまだ ちょっと早かったかな…」
集合時間は、確か15時…
携帯を取り出してみる…
―『11:22』…。
は… 早すぎだな…。