よ つ の は
「ほんと ほんとっ!
サクラに演劇部を紹介してあげて… オマケに彼氏まで紹介しちゃったんだもん、 この未来様に感謝しなさいヨッ!」

「はいっ、わたくしは 未来お嬢様に 一生使えて生きて参りますっ!」

「ははっ、さっすが女優志望は違うねっ!」

「くすっ、
―でも…、未来さんや恭子姉に応援してもらって 演劇部に入って、練習する時間より、ミヤビと会ってる時間のほうが“楽しい”って思い始めてる自分が、ほんとは ちょっと不安で…
けっして夢をあきらめた訳じゃないんです…
ただ…、夢に対しても ミヤビに対しても、なんか中途半端な気がして…

ほんとに このままでいいのかなっ… て」


「別にいーんじゃない、彼氏つくるくらい。
ってか、逆に恋愛の一つや二つしてないと、いい女優には なれないんじゃないかなっ?

中途半端だっていいじゃない…
今を本気で生きてさえいれば、そこから何か得られるから。
そしたら明日は、 必ず“一歩”先に進んでいけるって!」


― み… 未来さん…



「あっ! ちょっとぉ〜、サクラまで泣いてどーすんのょお…
ほぉーらっ、アンタは今日から また夢と恋愛を頑張っていかなきゃいけないんだから…、ねっ!?」
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