疵痕(きずあと)
絶望の絶壁


 本当に俺には才能ってもんがなかった。


 描きたいことがまるでなく、他になりたいもんもなく、比例して文章らしきものもお粗末だった。


 頼みの論文は再提出、再々提出が普通で。


 なんとかこの美大に通っていられる。




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