囚われた兎①
呆然と立ち尽くしていたあたしの目の前に見慣れた人が現れた




「お父さん!」




「漆…」




呼び止めたお父さんは真っ青な顔をしてあたしのほうを向いた




「どうしたの!? この家のありさまはいったいなに!?」




あたしはお父さんの肩をつかんで問いただした




「じ…実はな…」





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