Love Slave
そして、運命の月曜日。
私は目覚まし時計よりも早く目覚める。顔洗って、髪の手入れして気合を入れる。


パジャマ姿で全身鏡の前に立つ。会長が事前に用意してくれた服装に着替える。コンサートに行くには相応しいものかな、とりあえず。


「よっしゃ!!」


パンパンと頬を叩く。コンサートには生徒会一同で行くことになっている。遊びではない、一人のメンバーのために行くのだ。
女子生徒からは羨望の眼で見られることになるが。


「えーっと、持ち物はと・・・・・」


通学バッグに手を入れる。そこで、一番大切なものを出す。


アル君からもらったプレミアムコンサートのチケット。これがないと会場には入れない。しわくちゃな部分はアイロン掛けしておいた。


「絶対、あんなアイドルなんかに負けないでね!」


朝食を取った後すぐに会長が迎えに来た。


「グッドモーニング♪」


「・・・・おはようございます」


やっぱり、この男のテンションにはついていけない。


「早速だが我が奴隷よ、本日の任務だ」


「任務ですか?」


早速過ぎる。多分、アル君関連なのは間違いない。


「これだ!!」


ババンと達筆な字で書かれた紙を掲げる。


でっかく、『用心棒』と書かれている。


「用心棒、ですか・・・・・!?」


「そうだ」


「もしかして、私一人でですか?」


「そのとおり!」


えーっ!昨日まで何も考えてなくて、やっと出てきた考えがこれだって言うの!?
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