Love Slave
「はい・・・・・?」


またコイツの無茶苦茶な提案に振り回されることか。


「ほら、観客も来てることだし」


「観客?」


私とアル君は訳も分からず、場所移動させられる。
この倉庫の先は何もない広いエリアになっていた。


「キャー、アルターレ様よ!」


「タダでコンサートに入れるなんて感激!!」


そこにはたくさんの人たちが集まっていた。


「おーっとここで現れました、本日の主役・等々力アルターレ君です!」


副会長が実況中継していた。カメラも何台か回っている。テレビ局とコンタクトを取ったらしい。


「生徒会’kingdomでここに行ったら面白い事が始まるよって流したらこんなに集まったんだ」


「・・・目が眩む」


「どうだ、アル。ここで演奏会やろうぜ。チケットもあることだし」


それは、手書きで作ったアル君のシークレットライヴのチケット。
呆れたけど、賛同してしまう自分がいる。


「そうだよね、せっかくもらったチケット無駄にしたくないもんね」


アル君はフルートを強く握る。


「・・・・では、お言葉に甘えて、演奏会を始めましょうか」


「そうこなくちゃな!」


題して、生徒会クインテット結成ってか?
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