Love Slave
それから、私の生活は一変した。
もちろん、会長が月光学院へ編入したというのは学校中に知れ渡った。


・・・日向先輩を通して。


「号外、号外!!」


「大和様はもううちの学校の人じゃなくなったって!」


「ショック~。でも、末長くお幸せに!」



騒動があった次の日。


「やばい、遅刻だ~」


慌てて朝食を食べて、玄関を出る。


「すみません、会長!遅くなり・・・・」


しーん・・・・・


そこには、迎えのリムジンが停まっていなかった。


「あっそっか・・・・」


私ったら、何してるんだろう。もう会長は、天帝学園の生徒じゃなくなったのに。
とぽとぽと登校する。


「あー、ここの坂道は辛い・・・・」


いつもだったら、車でここを通るのに。


「おはよう、撫子ちゃん!」


校門には行ったら、後ろから話しかけられた。坂道だけで死にそうになったから、かなりテンションが低い。


「・・・・おはようございます、副会長・・・」


「こらっ」


ふにっと頬をつねられる。もちろん、軽く。


「副会長じゃないでしょ?」


そっかそっか。この人は・・・・。


「はい、会長・・・・」
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