Love Slave
変わらぬ朝がやってきた。
坂道にもだんだん慣れてきた。


「会長も、月光学院の生活に慣れただろうか・・・・」


私が心配することないか。会長は繭さんと結婚するんだし。
この結婚式の招待状、もしかしたら無駄になるかもしれないな。


「今月の吉宗公の儀式~」


あの黄金の箱をひっくり返す。目安箱にはたくさんの意見が入っていた。


「先生に告白する勇気がありません」


「少年よ、大志を抱け!」


「怪我をして、膿が出来ちゃいました。要様、治療してください」


「・・・却下」


「ゆーちゃん先生がまたゲームで授業中止になりました」


「これはもう、厳重注意ですね!」


実にくだらないことばかり。わざわざ生徒会に頼むことか?
まだまだ私の心に何かが引っ掛かってる。原因はもちろんわかってるつもり。


一体いつになったら脱却できるんだろうか。


「次の意見・・・・草薙大和様にもう一度会いたいです」


「え?」と思った。


「大和様がいないと、目の保養になりません」


「・・・大和様がいて、生徒会執行部」


それって・・・・。


「それじゃ、今月の生徒会の活動を発表するね」


新会長、否、副会長がホワイトボードに記す。


『生徒会長奪還大作戦』


「じゃあ・・・・」


フッと副会長が笑った。


「決戦は11月3日!みんな、気合入れて行くよ!!」
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