Love Slave
急いで下駄箱に駆け込み、そこで革靴に履き替える。
「あいたたっ」
突然、右足に鈍い痛みが走り出した。すぐ靴を脱ぎ、中を覗いてみる。
中には三寸釘が両足2本ずつ入っていた。
「何でこんなものが……」
呟いた直後に心当たりが点と線が結ぶ。
クラスの奴らか? 私のことを快く思っていないからこんなこと……。釘の先端に血痕が付き、右足の親指から血が滲み出ている。カバンから絆創膏を取り出す。小さな応急処置。
一息つこうとしてハッと我に返る。
「げっ、やば! 遅れちゃう」
足止めされてしまって5分は経っている。しかし、怪我させられたせいで足の速度が遅くなってしまった。一歩踏むたび、鈍い痛みが走る。
生徒会室に着いた頃は汗だくになっていた。息切れをしながらも、ノックして中に入る。
「遅い!! 10分で来いって言っただろうが」
「ご、ごめんなさい……」
人の気持ちも知らないで……。遅れたと言っても1,2分だ。
(理由ぐらい聞いたって……)
でも、この男の性格を考えると下手に言い訳はしないほうがよさそうだ。
「そこに座れ」
「はい……?」
指を床に差してる。椅子にか?
「その場で土下座しろ!!」
仁王立ちして命令する。私はぎょっと目を剥く。
「な、何で?」
「何でもそってもない。有無言わず、さっさと土・下・座」
気圧されてしまい、私は渋々その場で膝を床につき、両手を置いた。土下座ってこんな感じでいいんだろうか。
ドラマで見たことがあっても実際にやったことはない。
会長は長い脚をコンパスのように広げながら、私の周りを歩く。まるで、かごめかごめの中に囚われた鳥のようになってしまった。
「嗚呼、ご主人様。ご無礼をお許しください。私は貴方の奴隷です。何なりとご命令を。はい、復唱」
完璧な主人と下僕の図。こんなことして、何が楽しい訳!?
今まで客観的にしか見てなかったが、結論、土下座はこの上ない屈辱だ。
「あいたたっ」
突然、右足に鈍い痛みが走り出した。すぐ靴を脱ぎ、中を覗いてみる。
中には三寸釘が両足2本ずつ入っていた。
「何でこんなものが……」
呟いた直後に心当たりが点と線が結ぶ。
クラスの奴らか? 私のことを快く思っていないからこんなこと……。釘の先端に血痕が付き、右足の親指から血が滲み出ている。カバンから絆創膏を取り出す。小さな応急処置。
一息つこうとしてハッと我に返る。
「げっ、やば! 遅れちゃう」
足止めされてしまって5分は経っている。しかし、怪我させられたせいで足の速度が遅くなってしまった。一歩踏むたび、鈍い痛みが走る。
生徒会室に着いた頃は汗だくになっていた。息切れをしながらも、ノックして中に入る。
「遅い!! 10分で来いって言っただろうが」
「ご、ごめんなさい……」
人の気持ちも知らないで……。遅れたと言っても1,2分だ。
(理由ぐらい聞いたって……)
でも、この男の性格を考えると下手に言い訳はしないほうがよさそうだ。
「そこに座れ」
「はい……?」
指を床に差してる。椅子にか?
「その場で土下座しろ!!」
仁王立ちして命令する。私はぎょっと目を剥く。
「な、何で?」
「何でもそってもない。有無言わず、さっさと土・下・座」
気圧されてしまい、私は渋々その場で膝を床につき、両手を置いた。土下座ってこんな感じでいいんだろうか。
ドラマで見たことがあっても実際にやったことはない。
会長は長い脚をコンパスのように広げながら、私の周りを歩く。まるで、かごめかごめの中に囚われた鳥のようになってしまった。
「嗚呼、ご主人様。ご無礼をお許しください。私は貴方の奴隷です。何なりとご命令を。はい、復唱」
完璧な主人と下僕の図。こんなことして、何が楽しい訳!?
今まで客観的にしか見てなかったが、結論、土下座はこの上ない屈辱だ。