Love Slave
「ぁぁ、ご主人……様……」


「声が小さーい」


「……嗚呼、ご主人様。ご、ご無礼をお許しください。……貴方の奴隷です。何なりとご命令を……」


「はい、大変よく出来ました」


パチパチと拍手する。すごく悔しい。この人は私を弄んでいる!


「早速だが奴隷としての仕事だ」


奴隷としての仕事って……まさか、あんな事やこんな事をするつもりなんじゃ!?


すぐ立ち上がって構える。もしあれだったら、この場から全力疾走だ。


「えーまず、肩を揉め」


自分の肩がズルッとなった。命令したのは小間使い的なことだった。


拍子抜けしている私に、会長はニヤけた。


「さてはお前、変な事されるっていう妄想でもしてたな? お前って意外とエッチな奴だな」


会長には言われたくないっ。耳まで真っ赤になっていくのが分かった。


「安心しろ。俺はAの65の女には興味がない」


「も、目測で決めつけないでください! っていうか、セクハラですよ!?」


貧乳なの気にしてるのに、図星を指差されて本当に悔しい。


「ほら、早く。肩が凝ってたまらないんだ。優しく頼むよ?」


悪魔のような笑み。だけど、逆らえないから余計悔しい。


何でこんなことになっちゃったの?
何でこんな奴のために土下座しなきゃならないわけ?


(奴隷になっちゃったから……?)
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