ボクがキミをスキな理由【短編集】
「沙良、アンタ成宮のヤツとメル友なの!?」
「う、うん。
仲良くなりたかったから、メアド教えてもらったの。」
凄い形相して問い詰めてくる葉月に怯えながら答えると、
「ありえない…、
マジでありえない…。」
葉月は私の目の前でガックリ肩を落とした。
「まさか…、成宮に沙良は言い寄られてるの?
それで仕方なくメールに付き合ってやってるの?」
心配そうに訊ねる弥生に
「違うよ!!成宮くんはそんなこと全然思ってもなくって…、むしろしつこくメールする私に付き合ってくれてるだけ…、なんだよ。」
そう答えると、葉月と弥生は目を合わせてハァ~と盛大にため息をついた。