ボクがキミをスキな理由【短編集】
・私の彼は地味男
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「星野さん、図書室行こう?」
「あ、うん!!
ちょっと待ってね。すぐ準備する!!」
「クスッ。
焦らなくていいよ、ゆっくりで。」
あの屋上での告白から、はや1週間。
私と成宮くんは“お友達”ではなく“彼氏と彼女”として付き合っている。
「ま…、沙良が幸せならあたしらは何にも言えないよね。」
「そうそ。
沙良の幸せが私たちの幸せだから♪」
初めは“ありえない…!!”って反対してた葉月と弥生も少しずつだけど、成宮くんのコトを認めてくれるようになってきた。
『アイツ、ダサいけど頭は超~いいもん。
よくよく考えれば未来の高学歴物件だよね。』
『玉の輿っ!!玉の輿っ!!』
なんて…、下世話な発言を二人が繰り返していたことは、成宮くんには死んでも言えそうにないけどね……。