ボクがキミをスキな理由【短編集】


「つーかお前、学校はどうすんの?」


「明日は創立記念日で休み。」


「オバチャンに連絡は??」


「あ~…、母ちゃんは大丈夫。
晃兄ちゃんのトコに配達に来た時点で帰りが遅くなんのは承知してんじゃね?」



「ま…、そりゃそうか。」








今だからわかった話だけど。

この晃兄ちゃんというのは亮ちゃんのいとこになるらしい。




音楽好きと酒好きが高じて【Red Zone】を経営している若きオーナーさんだったのだ。



亮ちゃんは、この日たまたまRed Zoneにお酒の配達に来ていて。

バーカウンターにお酒を置きに行った時、ヘベレケになってトイレに連れ込まれそうになったあたしを見つけたらしい。





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