ボクがキミをスキな理由【短編集】
…へっ!?
状況がいまいち理解できずにポカーンとしてると
「じゃあね、お姉さん。
これからは男に気をつけてよ?」
と、彼が扉を閉めようとしてニッコリ笑う。
ちょ、ちょっと!!
家まで送ってくれないワケ!?
しかも…このお金は…??!!
「ちょっと…!!!」
と言いかけたのと亮ちゃんが扉を閉めたのはほぼ同時。
「ちょ…、ちょっと~っ!!!!!!!!」
私の心の叫びは、むなしく車内に響きわたり…
タクシーのオジサンはクスクス笑いながら
「あのこ、イイコだねぇ。
ここからお姉さんの部屋に行って、イイコトしてやろうとか微塵も思ってないんだねぇ~。」
なんて、下世話なコトを言い始める。