ボクがキミをスキな理由【短編集】


◆ ◆


今にして思えば、私は亮ちゃんが初恋だったように思う。




だって今までの私は誰かのコトを考えて眠れない夜があるだなんてこと…、しらなかった。

こんなに誰かのコトを考えて胸が焦げるように熱くなる気持ちも知らなかった。





21才の遅すぎる初恋。

その相手が4歳も年下の少年だとは思わなかったけれど…。





彼に会いたくて会いたくて…
いてもたってもいられなくなったワタシは3日後の夜、Red zoneで彼の姿を探したのだ。





だけどクラブの中には彼はいなくて…。
たまたま見つけたオーナーに食らいついて、亮ちゃんの名前と住所を無理やり聞き出してメモをした。






そしてその翌日。
おめかしした私は彼の実家である【風の舞・酒造店】を訪れたのだった。

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