ボクがキミをスキな理由【短編集】
「じゃあ、なんでっ…!!!!」
カレの手をギュっと力任せに握って、抗議の言葉を口にすると亮介くんはシレッと笑ってこう言った。
「俺、自分を安売りする女には興味ないよ。」
……え………??
明るく言われた屈辱的な一言に私の思考回路がバチッと止まる。
「俺、恋愛経験はゼロだしそういう駆け引きってよくわかんねぇけど…。
そういうコト言われると余計にアンタのこと信じられなくなるよ。」
――信じられないって…どういうこと??
カレの発した言葉の意味がわからなくて、ボーゼンとした表情を浮かべながら彼を見つめていると
「上原さんのホンキって何なの?
ガキな俺を騙して弄んでやるぞってコト?」
彼は…
こんな酷い言葉を私に投げつけた。