ボクがキミをスキな理由【短編集】
そんなコトを何度思っていただろう。
止まることのない涙に
止まることのない後悔
ドスンとした重い気持ちに
胸がつぶれそうに苦しくて
再浮上出来なさそうな後悔に
さいなまれていると
♪ピンポーン♪
突然鳴りはじめたインターホン
――なんだろ…、宅急便??
今は誰とも会いたくない
こんな顔誰かに見られたら
生きていけないよ……
居留守を決めて
呼び出し音を無視していると
♪ピンポン、ピンポン
ピンポーーーーーーン♪
まるで嫌がらせのように
鳴りまくる呼び出し音。
――もぉ~~っ!!しつこい!!
こうなったらあたしだって負けてられない!
どんなことがあっても玄関の扉は
開けないんだからっ!!!
布団を頭までかぶって
しつこい宅急便の方を無視し続けていると
ドンドンドンドン!!!
敵は玄関の扉までをも叩き始めた。