ボクがキミをスキな理由【短編集】
「りょ…ちゃ……。」
久しぶりに触れた
彼のあたたかい手
全てを包み込むような
優しい瞳
それらの全てが
懐かしくて
嬉しくて
手が自然とカタカタと震える
そんなあたしの右手を
ギュっと握ると
「ねぇ、レイさん。」
彼は優しく問いかける。
「な、なに…??」
ドキドキしながら
彼の左手を握り返すと
「今から言うこと、
笑わないでくれよ?」
と前置きをして
彼は真剣な目をしてこう言った。
「俺、レイさんが好きだ。
アンタの全部を奪いたくてココに来たんだけど…アンタは許してくれる??」