ボクがキミをスキな理由【短編集】


――え……??




突然の亮ちゃんの告白に
頭はついていかずに
真っ白状態




ポカンとしたまま
彼をジッと見つめていると




「俺、ずっと嫉妬してた。
自信がなかったんだ、
ガキな自分に。」




そう言って
亮ちゃんは私の手をゆっくり離すと
居心地悪そうに
ポリポリと頭を掻く。




「俺はこの通りの高校生で、レイさんは経験豊富な大学生で、俺なんかがホンキになってもきっとすぐに捨てられるんだと思ってた。」



「そ、そんなこと…!!」



「うん、きっとナイってレイさんは言い切るだろうね。でもホントに俺はそう思ってたんだ。」





なんで??
なんでそんな風に思ってたの?


あたし全力でスキだって
伝えてたのに


彼を精一杯追いかけてた
つもりだったけど
どうしてそれが
伝わらなかったの…??





わからない
理解できなかった疑問は
彼の次の一言で
全てが明らかになる。






「レイさん、俺はね?
今は恋愛ビギナーな俺を珍しがって、面白がって、可愛がってくれるだろうけど飽きたらポイされんじゃねぇかな、SEXしてもテクも経験もねぇ俺なんて疲れるし、つまんないし、気持ちよくねぇし、レイさんはイヤになんじゃねぇの?って思ってた。
だから…心のどっかでは好きになりすぎないようにブレーキかけてたんだと思う。」




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