ボクがキミをスキな理由【短編集】
――え、え、え、!?
なにがおこってるの!!?
自分の身に起きた
ビックリな出来事に
茫然自失
魂が抜けそうなほどの
高揚感に
腰が抜けそうになっていると
「俺はきっとアンタがスキだ。
アンタの過去ごと愛せる自信なんて
これっぽっちもないけど、
俺はレイさんがスキだ。
そんな俺でも…許してくれるか??」
そう言って
亮ちゃんはあたしのカラダを
さらに強い力で抱きしめる。
せがむように
頼み込むように
余裕のない亮ちゃんの声
初めて聞いた
切羽詰った彼の声
ねぇ、亮ちゃん
そんな姿見せられたら
私NOだなんて言えないよ
欲しくて欲しくて
でも届かなかった
彼の心が
ここにある
トクトクトクトク
高まり続ける
お互いの鼓動
気づいたらあたしは
彼の体を抱きしめ返して
力いっぱい抱きしめ返して
誰より愛しい彼に向かって
こう囁いた
「亮ちゃん…
私の答えはいつだってYESしかない。
大好き、大好きだよ、亮ちゃん…。」