ボクがキミをスキな理由【短編集】
「ねぇ、こんなになってるのに
耐えれるの??」
「ひ、卑怯者!!」
「ふふっ。
知能犯と言ってください。」
はたから聞いていたら
真逆のセリフ
誘うあたしに
恥らう、亮ちゃん
そんな少しおかしな構図のまま
あたしは彼を欲の世界へと
ゆるゆるいざなう。
彼の頬を優しく包んで
「あたしをおいしく食べちゃって?」
そう言って彼の唇に
触れるだけのキスをする。
彼は
「あ~~~っ!!ムリっ!!
もうムリ!!」
頭をかきむしりながらそう叫ぶと
あたしの唇に
不器用な
でもひたむきな
獣のようなキスを落とした。
彼に奪われる唇
彼の舌がそっと這う口内
体中がビリビリと痺れだして
お腹のおくがズクズク疼く
はしたない
でもありのままの
あたしが顔をもたげて
もっと欲しいとせがむ
キスの後
銀色の糸が二人を繋いで
熱い視線が絡み合う
欲しがっている
あたしの顔をじっと見つめると
「煽ったのは…レイさんだからな。」
そう言って
彼は私の上着の中にゆっくりと
右手をしのばせる