ボクがキミをスキな理由【短編集】
成宮君は目立たないし
オシャレじゃないし
いつも静かで、本が大好きな男の子。
二人っきりでいる時にはウンウンと私の話を嫌がらずに聞いてくれて、優しい眼差しをいつも私に向けてくれる。
でも…
二人でいるときの成宮君は意外とおしゃべり。
「今日、おっきなあくびしてたね。」
「え!?見てたの??」
「うん。だってセンセイの目の前でパックリ口を開けるんだもん。面白くって、笑うの必死にこらえてた。」
「えー!!?
ひどーい!!」
それに…
成宮君はちょっぴりイジワル
「ほんと…星野さんは大物だよね。
あの向井先生の前で大あくびするだなんて。」
こうしてチクチクチクチク
私の恥ずかしい失敗をつついてくる。
「恥ずかしいよ~!!」
そして真っ赤になって困ってる私の顔を見ると、満足そうに笑ってこう答えるんだ。
「ごめん。星野さんのリアクションが可愛すぎるから、ついつい俺いじわるしたくなっちゃうんだ。」
そんな彼の言葉に私はさらに真っ赤になって、顔が熟しすぎたトマトみたいに真っ赤になる。
そんな私をみて成宮君は必ずこういうんだ。
「カワイイ。
星野さんは本当にかわいいね。」