ボクがキミをスキな理由【短編集】
「普通なら…さ??
そーんなカンペキなモテガール、いじめてやりたくなるのが普通なのに…アンタってば天使みたいに純粋なんだもん。」
「弥生……」
「アンタは私達2人のお姫様なのよ。
誰より可愛くて優しいあんたの口うるさい侍女のしょーもないヤキモチだと思って、成宮へのイヤミをうけとりなさーい!!」
そう言って弥生はおどけてバーンと私の背中を思いっきり叩く。
いったぁーいっ!!!
あまりの痛みに耐えかねて
「もう!!」
と2人を睨むと
葉月と弥生はケラケラ笑いながら
「アンタの愛であの醜いアヒルの子を
カーッコよくしてやりなさい!!」
そう言ってまた成宮君をバカにする。
もう!!
相変わらずなんだから!!
プンプンと怒りながら
「もうっ!!私の中では成宮君と
Kiriはおんなじくらいカッコいい
んだからっ!!!」
バシバシKiriの写る雑誌を指差していると
――あ、れ……??
私はその写真に違和感を感じて
思わず目を見張る。