ボクがキミをスキな理由【短編集】
「今、大丈夫??」
「うん。大丈夫だよ。」
耳元で聞こえるカレの声
もう付き合って大分経つのに
私はカレとの電話が少し苦手
ドキドキしすぎて
心臓が破裂しそうに痛くて
落ち着いて喋れない。
時々、支離滅裂で
ワケのわからないこと
いっぱい言っちゃう時もあるのに
『大丈夫だよ、星野さん。
ゆっくり話して??』
成宮君はそう言って
いつも優しく微笑んでくれる。
そんな時、
私はいつもこう思うんだ。
弥生と葉月は私に成宮君は
不釣合いだというけれど
ホントは逆じゃないのかな…??
って。
外見じゃなく
成宮君の内面は本当に素敵
カレは思いやりがあって
優しくて
人にさりげない気配りのできる人
外見がどんなに良くても
内面の輝きのない人には
私は魅力を感じない。
カレの内面のすばらしさを
感じるたびに
私はこう思うんだ。
『カレの隣が誰より似合う女の子になりたいな』って――……