ボクがキミをスキな理由【短編集】
「だ、大丈夫だけど…
どうしたの??」
ドキドキしながら
カレの言葉を待っていると
「うん。
遊園地の無料チケット貰ったから一緒にどうかなぁ…って思ったんだけど、星野さんは日曜日ヒマ??」
成宮君も少し照れくさそうに、困ったように、こんな言葉を口にする。
――コレって…
デートのお誘い…??
そう意識した瞬間、
体中の体温がボボッと上がる。
顔からつま先の先まで
熟れたトマトのように
真っ赤になったまんま、私は
「うん、大丈夫。
一緒に行きたい……」
精一杯の勇気を振り絞って
そんな言葉をようやく口にする。
すると成宮君は安心したように
「よかったー。
じゃぁ、明日チケット渡すね。」
と電話の向こうで呟く。