ボクがキミをスキな理由【短編集】
・ファーストトラブル
―――――――……
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次の日
成宮君は朝のホームルーム前に
私の机に近づくと
「コレ。」
そう言って
一枚のチケットを手渡した。
それは最近出来た
テーマパークのチケット
あまりの人気に入手困難だとさえ言われている、プラチナチケットだ。
「コレ…どうしたの??」
「え?」
「ここの遊園地出来たばっかりで、なかなかチケット取れないって聞いたことがあって……」
オズオズと訊ねると“あぁ”と笑って
「ちょっと知り合いにね。」
そう言って成宮君はイタズラっぽく笑う。
「父親に貰ったんだ。
余ってるから誰かと行けば?…って。」