ボクがキミをスキな理由【短編集】
――え??
カレの取った謎の行動が気になって、ふっと視線を上げると横を向いた彼の頬は少しだけ上気していて。
耳までが少し赤い。
え!!?なんで??
なんで成宮君がそんな顔してるの!!?
気になって首をかしげて
下からカレの顔を覗き込むと
「その顔、禁止。」
そう言って
カレは私のオデコをピンとはじく。
「イタッ!」
カレのまさかの攻撃に驚いて
まん丸の瞳でカレを見つめると
「俺…あんまり免疫ないんだから、
勘弁して……。」
カレは私の両肩に手を置くと
懇願するように頭を下げた。
そんなカレのしぐさに更に恥ずかしくなって、もっと真っ赤になって行く私と、更にテレはじめる成宮君。
そんなバカップルオーラ満載の私達を
「ほんと…呪われてるよね。」
「うちのお姫様、ぞっこんねぇ。」
葉月と弥生は毒づきながら見つめていた――……